【映画】ピザの配達人ナウフェルの右手が、切断された。独りでに動き出した右手が、自分の体を求めて危険な街中へと飛び出す。異色の”自分探しの旅”。

シンプル・イズ・ザ・ベスト賞

不器用すぎるフランス製長編アニメーション

もっと安全な仕事に就いたら?

はじめに申し上げます。

この物語は、主人公ナウフェルが事故で右手を切断してしまうのですが、その事故という偶然性に、説得力を持たせようとするあまり、主人公のナウフェルがかなりのドジっ子設定なのです(笑)。

以前に、”高倉健より不器用なダークヒーロー”という触れ込みで『ジョーカー』をご紹介しましたが、比べ物になりません。

確かに、恵まれない幼少時代を過ごしたせいで叶わなかった夢もあるでしょう。しかし、過去の不幸を悪く言うことは憚られますが、少年ナウフェルの不注意が、自身を不幸にしたとも言えます。

そんな過去を背負っていながら、なぜああも油断していられるのでしょうか(笑)。

たしかに、私もぼうっとしている方なので、思い当たらなくもありません。しかしながら、これでは何の仕事をしても駄目でしょう。恵まれない生い立ちは関係ありませんね。

それは犯罪でしょう!

いやいやいやいや……

見ているだけでハラハラするナウフェルにも、春が訪れます。図書館で出会った司書に淡い恋心を抱くのです。ありがちですね。大抵の恋愛物語は、ここから二つに分岐します。

一つは、最初の一歩が踏み出せない道。
好意を抱きながらも、思いを告げられず悶々。何かキッカケとなるイベントが発生し、関係が進展します。もう一つは、いきなり告白!……からの見事な玉砕を経て、最初は遊びだった心に火が点くパターン。

ところが、ナウフェルは違います。彼の行動はどちらでもありません。

怖いですね。
早く逮捕されるといいのですが。

Netflix配信作品!

地方でも安心

第72回カンヌ国際映画祭で、批評家週間のネスプレッソ大賞を獲得。また、アヌシー国際アニメーション映画祭2019で最高賞に当たるクリスタルと観客賞をダブル受賞した本作。

Netflixで配信されておりますので、都心に住んでいない方でも安心!

また、ぜひスクリーンで観たい!という方はアップリンク渋谷などでも公開されております。

おわりに

Netflixがいよいよ日本にも来るぞ!

Netflixがいよいよ日本にも来るかという時期。
「黒船来航だ!」
「日本のテレビ業界が~!」
などと実しやかに囁かれておりましたが、予想されていた大クライシスはなく、普通に溶け込みました。

個人的には少し残念です。

旧態依然としていた日本のテレビ・映画業界に、ぜひとも風穴を開けて欲しかった……。何を言ってるんだ! と怒られそうですけれども。実際には、テレビ番組やCMのエディターが忙しすぎて家でテレビを観る暇がないので、会社に泊まって、NetflixやAmazon primeでドラマを観ている(笑)。

私も編集会社にいた時に、
「Amazon primeいいぞ!」
と勧められましたことがあります。テレビのエディターがそれを言う?

というわけで、皆さまも会社に泊まる(住む)ことがあれば、Netflixで『失くした体』をご覧になってはいかがでしょうか。

Amazon primeも悪くないですよ。

著者
杉本直樹

杉本直樹

映像作家。 恐怖と笑いは魂を救う特効薬である!……という信念の元、現在アニメーションを制作中。本ブログでもホラー作品を多く取り上げているつもりなのだが、実はあまりジャンルにこだわりがない。

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