次回作の予告なのに、実際には出てこない絵を平気で持ってくる作者

マリア・マキア(Mariamachia)没画集

はいみなさん、こんばんは。今回は管理人が個人的に作っている短編アニメーションの、没画集を紹介していきたいと思います(正気か?)。本ブログは基本的に映画の紹介と、時々小説の紹介なのですが、たまにはこういう記事を書いてもバチは当たらないはず。

そういったわけで、現在制作中の『マリア・マキア(Mariamachia)』が、どういった経緯で始まったのか、そのきっかけについて、ここで一度まとめておきたいと思います。

実写映画の話はほとんどしないので、それでも良い奇特な方はお付き合いください。

当初は聖母マリアの伝記モノになる予定だった

大学の図書館で、キリスト教の宗教画がまとめられた画集を、パラパラと流し見していた時、ふと「マリアの子供時代を描いた作品だけ全然ないな」と思ったのです。よく調べてみると、3歳の頃に階段を登ってエルサレムの神殿に入る場面があって、次が13歳(大人)になって神殿から出て結婚する場面なのです。この空白の10年はいったい何をしていたのかというと、天使からご飯をもらっていたらしい。要するにわからないのです笑。一応、マリアが母アンナから書物を読み聞かせられている場面はあるのですが、母アンナはわざわざ神殿に通って、自分の娘に読み書きを教えていたのでしょうか。それともマリアがたまに帰省した時に、自宅で教えていたのでしょうか。

重要なことは、歴史上の人物としてのマリアは、2000年前ということもあって、ほとんど何もわかっていないのです。ましてや、イエス・キリストを身籠もる前の子供時代は、後世が想像するしかなく、それゆえに、3歳の頃にエルサレムの神殿に入り、天使からご飯をもらっていた、というキリスト教説話に繋がるのです。

聖母マリアの子供時代を描こうと考えていた当時、一旦制作を断念しました。想像で描けるほど、2000年前のエルサレムの風俗や建築について詳しくなかったからです。ところが、少し時間を置いて、頭を冷やしてみますと、「まあ、わからないところは勝手に妄想してもいいかもな」と思えるようになり、そして「聖母マリアを題材にしたホラーって、メチャクチャ面白い気がする!」と俄然やる気になりました。

エルサレムの神殿が、恐怖の館だったら……?

「ホラーでもいいじゃん!」と完全にふりきったので、まあ理屈はさておき、イメージボード(ラフな想像画)を描き始めました。想像力を膨らませる為に描くモノなので、全ての場面が採用になることはないだろうとわかっていたものの、まさか全部没になるとは。あの頃の自分はまだ知らず、夢中になって描きました。

こんな場面は出てこないシリーズ(自作)

48分は無理、絶対あかん

今回の作品で心がけていたことは、とにかく楽して完成させよう、ということでした。今までの自分の集大成などという、ご大層なものではなく、「なんでこんなの作ろうと思ったの?」と呆れられる迷作を、短いスパンで作るつもりでした。それなのにビデオコンテ(絵コンテの絵を映像にして簡易的に音を付けたもの)にした段階で48分という、あり得ない長尺になりました。これはもう、断念するしかありません。

頭では諦めるほかないとわかっていても、そう簡単に捨てられるはずがなく、何度もビデオコンテを見返していました。そして、あることに気がつくのです。「ずいぶんと主観ショット(登場人物の視点)が多いなあ、もしかして、全部主観ショットでやればいいんじゃね?」と、試しに編集してみたところ、なんと、11分にまで短縮することができました!あの時は嬉しくて温泉入りに行きましたね。

全編が主観ショットなので、当初想定していたキャラデザも役に立たなくなりました

こんな家族は出てこない

舞台装置には並々ならぬこだわり

主観ショットで構成することで、尺は短くなったものの、作画は難しくなりました(画力的に)。そのため、建物の上面図を描いたり、家具のデザインをあらかじめ考えておく必要に駆られます。

色々部屋の内装とか考えたのに、ほとんど本編に出てこない

このトイレは出てくる!!!!!!!!

おわりに

はいということで、今回は現在制作中の『マリア・マキア(Mariamachia)』が辿ってきた思索についてまとめてみました。結局、この記事で紹介したイメージボードの中で本編にも登場するのは、汚ったない便器だけという笑。ただ、決してここから全く別物になる訳ではなくて、アニメーションさせる(動かす)に当たって、作画しやすく内装を変更したり、登場人物をよりホラーっぽくしたりと、ブラッシュアップしています。

2020年12月現在の時点で、1分弱ほど出来ており、ゆっくりとではありますが、徐々に形になってきて、方向性も固まっています。あとは手を動かすだけ!

さて、では今回の記事はここまでなんですが、次回以降紹介する予定の映画について、さっと触れておきます。『羅小黒戦記』『ザ・グラッジ』『ストックホルム・ケース』などをご紹介する予定です。お楽しみに。ではまた!

著者
こねこ座

こねこ座

映像作家。個人でアニメーションを制作する傍ら、ご機嫌な映画紹介ブログの管理人をしている。

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