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国宝シーモア・バーンスタイン

シーモアさん、もう国宝でしょ

仕事で行き詰まりを感じていた俳優、イーサン・ホーク。彼はある日、夕食会で老齢なピアノ教師シーモア・バーンスタインと出会う。瞬く間に安心感に包まれたイーサンは、シーモアさんを題材に、初めてのドキュメンタリーを撮ろうと思い立ったという。

どんだけ安心する顔やねん。

確かに、本編を観るかぎり、シーモアさんはどこか、ウォンバットやワラビーを連想させると言いますか。癒されそうな感じです。本人はけっこう容赦ない物言いをしますけども。生徒のためになることなら、たとえ辛いことでもはっきりと言う。それは教師に必要な素養です。

これは悩みを抱えた全ての大人へ捧げる映画、いや

人生賛歌!!!!!!

監督イーサン・ホークについて

イーサン・ホークはアメリカの俳優で、以前『魂のゆくえ』を紹介した時にも、軽く取り上げました。困った顔でお寿司食べる姿が、日本でも話題になりました。

若い頃の出演作品では『ガタカ』、ホラーだと『フッテージ』がおすすめです。西部劇の『マグニフィセントセブン』では、南北戦争のトラウマを抱えたスナイパーを演じています。いずれも困った表情です。

しかしながら、困っていたのは実人生も同様だったようです。

良い仕事をしたと思うことはあまり評価されず、そうでもない仕事ばかりが取り上げられる。演じるとはどういうことか。イーサン・ホークほど考えて演技している役者は少数派なんでしょうね。

そんな彼の前に現れたのが、シーモア・バーンスタインでした。

シーモア・バーンスタイン

アメリカの伝説的ピアニストです。
50歳の時コンサート活動から引退し、以降は「教える」ことに人生を費やしてきました。ピアニストとして成功していながらも、若い頃の朝鮮戦争中の苦い従軍体験や、演奏会で恐怖した記憶など、傷跡は深そう。

本作では、教え子にピアノを指導する場面が数多く登場します。現在は悠々自適な一人暮らし生活を送っているようです。

シーモアさん語録

彼の本編中の発言で、特に気になったものを、一つだけ取り上げたいと思います。

「人格をつくる源はその人が持つ才能の中にある」

「わたしが15歳くらいの頃、あることに気づいた。練習がうまくいった日は人生の全てが調和して感じられた。だが、練習がうまくいかない日は両親や周囲とぶつかってばかり。そこでこう結論した。人格をつくる源はその人が持つ才能の中にある。どんな才能であろうとも」という文脈の中で登場する言葉なのですが、何年かぶりに本作を見返して、溜飲が下がりました。

よく、”好きなことを仕事にすると辛い”と聞きますね。

わたしにも経験があるのですが、なぜ”好きなことを仕事にすると辛い”のか、上手く説明できず歯痒い思いをしました。「向いてないんじゃない?」とか「才能はないと思うよ」とか、好き勝手なことを言われました。実際は逆だったのですね。

好きだからこそ、心に突き刺さる。

そんな人に、やれ「才能ない」だの「向いてない」だの言って、なんとかやめさせようと試みるのは、嫉妬心からでしょう。みなさんも、もし周りにそういうことを言ってくる人がいたら、十分に気をつけましょう。あなたには才能があります。

おわりに

はい、ということで「シーモアさんと、大人のための人生入門」でした。

いやーこれは人生賛歌でしょう笑。
ミニシアターでよく見かける老人が主役の映画は、予告でやたらと「人生賛歌」と太鼓判を押されることが多く、もはやネタです。

若者が主役だと「青春」で、老人は「人生賛歌」笑

予告でこれらの言葉を見るだけで、正直、観る気力が失せます。ただ、本作「シーモアさんと、大人のための人生入門」は、見返すたびに新しい発見や気づきがある映画です。特に仕事で何か悩みがある時などは、重宝します。

少なくとも、わたしはこの作品、見返して良かったと思いました。時間を置いて、何度か見返してみるといいかもしれませんね。

それではまた次回お会いしましょう。人生賛歌!

著者
杉本直樹

杉本直樹

個人でアニメーションを制作する傍ら、ご機嫌な映画紹介ブログの管理人をしている。映像作家であり、映画ソムリエ。

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